「どのサイズのシャワーチェアを選べばいい?」「耐荷重はどれくらい必要?」——介護用シャワーチェアは種類が多く、何を基準に選べばいいか迷う方も多いでしょう。
シャワーチェアはサイズや耐荷重を間違えると安全上のリスクがあります。また、背もたれの有無やアームレストの形状など、使用者の状態に合った機能を選ぶことで、入浴の安全性と快適さが大きく変わります。
この記事では、介護シャワーチェアのサイズ・耐荷重の選び方から種類別の特徴、おすすめ商品2選まで詳しく解説します。
介護シャワーチェアのサイズの選び方
シャワーチェアのサイズは「座面の高さ」「座面の幅・奥行き」「全体の奥行き」の3点を確認します。使用者が安定して座れるか、浴室のスペースに収まるかがポイントです。
座面の高さ
座面の高さは使用者の膝の高さに合わせることが基本です。一般的な目安は「身長÷2−5cm程度」とされています。高さが合わないと立ち上がりにくく、転倒リスクが高まります。高さ調節機能(42〜54cm程度)があるモデルなら複数の使用者に対応でき汎用性が高いです。
座面の幅・奥行き
座面幅は体型に合わせて選びます。一般的な介護シャワーチェアの座面幅は35〜45cm程度です。肥満体型の方や体格の大きい方は、座面幅が広めのワイドタイプを選ぶと安定します。奥行きは浅すぎると不安定になるため、40cm以上あると安心です。
浴室サイズとの適合
チェアを設置したとき、介助者が横や後ろに立てるスペースが確保できるかも重要です。一般的な日本の在宅浴室(0.75坪タイプ)では、コンパクトなモデルを選んだほうが介助しやすいケースがあります。
耐荷重の選び方
耐荷重は安全上、使用者の体重より余裕を持たせた数値のモデルを選ぶことが大切です。入浴中は衝撃や体重移動があるため、実際の体重より20〜30%以上余裕があると安心です。
| 使用者の体重 | 推奨耐荷重 |
|---|---|
| 〜60kg | 100kg以上 |
| 60〜80kg | 120kg以上 |
| 80〜100kg | 150kg以上 |
| 100kg以上 | 180kg以上(ヘビーデューティーモデル) |
市販の介護シャワーチェアで最も多いのは耐荷重100〜120kgのモデルです。体格が大きい方は180kg対応のモデルを選ぶと安全マージンが確保できます。
種類別の特徴と選び方
①背もたれなしタイプ
シンプルなスツールタイプで、コンパクトで価格も手頃です。体幹がある程度保てる方で、介助者が後ろからアクセスしやすい環境に向いています。移動させやすいため、浴槽内・浴槽外の両方で使いまわしたい場合にも便利です。
②背もたれありタイプ
体幹が弱い方や長時間の入浴に適しています。背中を支えられるため疲れにくく、リラックスした姿勢でシャワーを浴びられます。背面が取り外せるモデルなら、状況に応じて使い分けができて便利です。
③アームレスト(肘掛け)付きタイプ
立ち座りの際に肘掛けをつかんで補助できるため、立ち上がりが困難な方に特に有効です。片側のみ固定・反対側が可動するタイプだと、横からの移乗(ベッドや車いすからの乗り移り)がしやすくなります。
④可動式・折りたたみタイプ
使わないときに折りたたんで収納できるタイプは、浴室スペースが限られている家庭に向いています。ただし折りたたみ機構がある分、固定式より剛性が低いケースもあるため、耐荷重と安定性は必ず確認してください。
滑り止めと安全機能の確認ポイント
浴室は最も転倒事故が多い場所のひとつです。シャワーチェアを選ぶ際には、安全機能の確認が欠かせません。
| 機能 | チェックポイント |
|---|---|
| 足先の滑り止め | ゴムキャップまたは吸盤付きか |
| 座面の素材 | 水はけの良い穴あき加工または防水素材か |
| ロック機構 | 高さ調節部分が使用中にずれないか |
| 錆びにくさ | アルミ製またはステンレス製か(スチール製は錆注意) |
| 耐荷重の余裕 | 体重の1.2〜1.5倍以上の耐荷重があるか |
おすすめ介護シャワーチェア2選
サイズ・耐荷重・機能のバランスで厳選した2製品を紹介します。
1位:背面取り外し可能な2イン1シャワーチェア

背面を取り外せる2イン1設計により、背もたれあり・なしの両方に対応できます。被介護者の状態が変化しても長期間使える点がメリットです。ノンスリップ構造で浴室での安定性が高く、介助者が背後から洗いやすい設計です。
価格:¥8,679(Amazon参考価格)
2位:BQKOZFIN 高さ調節付き・耐荷重180kg

高さ42〜54cmで細かく調節でき、耐荷重180kgと幅広い体格に対応します。¥4,099とコスパが高く、はじめてシャワーチェアを導入する家庭にも取り入れやすい価格帯です。基本性能をしっかり備えたスタンダードモデルです。
価格:¥4,099(Amazon参考価格)
介護保険でのシャワーチェア購入と福祉用具レンタルの違い
シャワーチェアは介護保険の「特定福祉用具販売」の対象品目です。「福祉用具貸与(レンタル)」とは制度が異なるため、混同しないよう注意が必要です。
| 項目 | 特定福祉用具販売(購入) | 福祉用具貸与(レンタル) |
|---|---|---|
| シャワーチェアの扱い | 対象(購入で補助あり) | 対象外(衛生用具のため) |
| 自己負担 | 1〜3割(年間10万円上限) | — |
| 手続き | ケアマネ経由、購入後申請 | — |
| 所有権 | 購入者に帰属 | — |
シャワーチェアは肌に直接触れる衛生用具のため、レンタルの対象外となっています。購入後に申請することで1〜3割の自己負担で利用できます。まず担当のケアマネジャーにケアプランへの組み込みを依頼し、指定の福祉用具販売事業者から購入する流れです。
シャワーチェアの正しいお手入れ方法
毎日使う介護シャワーチェアは、適切なメンテナンスで清潔を保ち、長く安全に使うことが大切です。
- 使用後は座面・フレームの水気を拭き取り、通気性の良い場所で乾燥させる
- 週1回程度は中性洗剤で拭き洗いし、カビや雑菌の繁殖を防ぐ
- 足先のゴムキャップが劣化したら早めに交換する(滑り止め機能の維持)
- 高さ調節部分のネジやロックが緩んでいないか定期確認する
- フレームに錆びや変形がないか月1回チェックする
よくある質問
Q. シャワーチェアと入浴台の違いは何ですか?
シャワーチェアはシャワーを浴びるときに座る椅子で、浴室内での洗体に使います。入浴台(バスボード)は浴槽の縁にかけて座り、浴槽への出入りを助けるための器具です。用途が異なるため、必要に応じて両方を組み合わせて使うケースもあります。
Q. 一般的な風呂椅子と何が違う?
一般的な風呂椅子は耐荷重が60〜80kg程度のものが多く、高さ調節機能もないのが普通です。介護用シャワーチェアは耐荷重100〜180kgと余裕があり、高さ調節・背もたれ・肘掛けなどの安全機能が充実しています。介護目的には必ず介護用シャワーチェアを選んでください。
Q. 浴槽の中でも使える?
浴槽内対応と明記されたモデルは浴槽内でも使用できますが、通常のシャワーチェアは浴槽外(洗い場)での使用を前提に設計されています。浴槽内での使用を希望する場合は、製品仕様の確認と、浴槽サイズとの適合チェックが必要です。
まとめ
介護シャワーチェアの選び方は「座面の高さ」「耐荷重」「背もたれ・アームレストの有無」「滑り止め機能」の4点が基本です。使用者の体格・身体機能・浴室のスペースに合わせて選ぶことで、安全で快適な入浴支援が実現します。
はじめての購入は耐荷重に余裕があり、高さ調節ができるモデルを選ぶと、使用者の状態変化にも長期間対応できます。介護保険の特定福祉用具販売を活用すれば自己負担を抑えて購入できますので、ケアマネジャーへの相談もあわせて検討してください。
入浴拒否への対処法については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
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